スロースターター、はじめます。

はじめまして。
Sad But True Records主宰の藤森です。
THE BUFFETTMENT GROUP(バフェット)というバンドでベースを弾いています。

Sad But True Recordsは、バフェットの音源を出すために僕がやっている自主レーベルなのですが、このたび、自主企画イベント「slowstarter」を始めることにしました。

 

初回は阿佐ヶ谷のRojiをお借りして、6/30(土)に素晴らしいツーマンライブを開催します。

 

出演者の1人目はRojiでのライブは久々の「王舟」。
5/23にはBIOMANとのデュオのインストアルバムが発売されるタイミングで自分の企画に出てもらえるのはたいへん光栄です。

デュオアルバムの詳細は下記をご覧ください。

newheremusic.com

 

2人目は、名古屋(カリフォルニア)から「ioueee」。
「DOIMOI」というめちゃくちゃ最高なナードメタルバンドのギタリストとしての活動やミニマルプログレデュオ「ログメン」での活動もおなじみの杉山明弘さんのソロユニットです。
DOIMOIやログメンでのライブは東京でも何度もやっていますが、「ioueee」名義の東京でのライブは今回が初めてになります。

inurokuon.bandcamp.com 

今回、自分がなぜ「slowstarter」を企画することになったのかについて、説明させていただきたいと思います。

 

今からさかのぼること8年前、2010年に下北沢ERAにて開催されたAS MEIASの企画に、DOIMOIが出演していたのが、杉山さんとの初めての出会いです。
このAS MEIASの企画には、Zも出演していました。
AS MEIASもZも大好きだった自分は、この2バンド目当てでライブに行ったのですが、そのときに出ていたDOIMOIの素晴らしさにも衝撃を受けました(対バン企画はこういう出会いがあるのが素敵ですよね)。

自分の音楽のルーツはメタルやプログレなのですが、DOIMOIは、メタルやプログレのフレーバーをエモ、ハードコアを織り交ぜた素晴らしい内容で一気に引き込まれました。
物販にあったアルバムも早速購入。

その後、ネットで情報を見てみると、杉山さんはinurokuonという自主レーベルを主宰し、DOIMOI以外にもioueee、ガニオテ、麦々などの複数のユニットをやっていることがわかりました。そのうえ、scsidnikufesinという情報量とメタル愛とナード感の濃度が濃すぎるブログを書かれていることも知り、思わずメールでコンタクト。新宿ナインスパイスで開催されるライブのチケット取り置きと、ioueeeなどの音源の販売をお願いしたのでした。

そして、ナインスパイスでゲットしたioueeeの『悩み多き者の行く果ては』。

inurokuon.bandcamp.com


「島」のスケールの大きい開放的なメロディーと拍がわからなくなる不思議なリズム。DOIMOIとは違った魅力にすっかり虜になってしまったのでした。しかも、メタリカの「Sad But True」の意外かつ素晴らしいアレンジのカバー(ちなみに自分のレーベル名はこの曲名から取っています)。

その後もちょこちょことDOIMOIのライブに通っていましたが、ioueeeはなかなか東京でライブをやることはなく観る機会がありませんでした。
そこで、せっかくなら自分で呼ぼうと思って杉山さんに企画の打診をしたのがたしか5、6年くらい前のこと。その後、なんだかんだいろいろあって、結局ライブに呼べないまま時は過ぎ、2018年が到来。

 

新代田FEVERなどでライブを企画していたcomradeの山田さんが2018年の頭に地元の逗子にioueeeを呼ぶという情報が。ioueeeが遂に関東上陸。自分が杉山さんに呼ぶ呼ぶ詐欺を繰り返していた中、遂に逗子までやってくる。早く呼ばないと他の誰かが先に東京に呼んでしまう。。。危機感は募るばかり。

逗子で初めてioueeeのライブを目撃できた僕は、その場で、杉山さんに「今年は必ず呼びます」と宣言し、今回の企画をやっと具体化させることにしたのでした。

 

共演はだれがいいかなと考えて真っ先に思いついたのが王舟。
杉山さんは元々、どちらかというとAS MEIASやZを始め、ハードコア周辺の方との共演が多かったのですが、近年は名古屋でGUIROや小鳥美術館(小鳥美術館はもともとDOIMOIと仲良しのイメージでしたが)とも共演しているご様子。きっと、王舟とも相性がいいに違いないと思い、王舟に出てもらうことをお願いすることにしました。二つ返事で快諾してくれた王舟。本当に気持ちのいい素敵な人です。王舟はあの軽やかさと人懐っこさのおかげか、LOSTAGEの五味さんやCOMEBACK MY DAUGHTERSのチュンチュンさん(もともとはチュンチュンさんのお父さんとベローチェで会う茶飲み友達だったそう)とも親交があるみたいで、意外と杉山さんとも近いところにいそうなので、このイベントでまた新たにつながりが生まれて行ったらいいなと勝手に思っています。

 

会場はどこがいいかなと思い、せっかくだからRojiでお願いできないかと、片想いのオラリーさんに相談。オラリーさんにioueeeを聴かせたら、気に入ってくれて、会場も無事に決定。後日、オラリーさんは、杉山さんに連絡してioueeeの音源を通販で購入してくれていました。こういうことがあると、とにかく嬉しいですよね。

そんなこんなしているうちに、ioueeeという名前の由来が本秀康さんのマンガからの引用だったということも発覚し、Rojiを選んで良かったなと思いました。

 

自分の思い出話ばかりになってしまって恐縮ですが、続けさせてください。


さかのぼること数年前。自分が初めて阿佐ヶ谷のRojiに足を運んだのは、AS MEIASの髙橋さん、Zのネモジュンさん、hununhumのカヨさんと一緒に阿佐ヶ谷ラピュタで映画を観た帰りにたまたま寄ったのがきっかけです(ここで自分的にはうっすらかつかなり強引なんですがDOIMOIとRojiがつながります)。当時はRojiがceroの髙城くんのお店だということは知らずにたまたま入りました。そのとき、ルミさんと髙城くんがお店に居て、ルミさんが髙橋さんたちを見てバンドマンぽさを感じたのか、ウチのコもバンドやってるのよとceroのことを紹介してくれたのでした。

その後、ceroのライブにも行くようになりました。ルミさんにはバフェットのギターのサイトウ共々、たいへんお世話になりました。バフェットの音源もRojiに置いてくれました。バフェットの音源を置いてくれるお店はほとんどないので本当に感謝しています。この御恩は一生忘れることはないでしょう。

 

そんないろいろなことが巡り巡って、来る6/30に王舟とioueeeが阿佐ヶ谷Rojiでライブをします。

いつも周回遅れの人生を歩んできた自分は、この企画にたどり着くまでに何年もかかってしまいました(単に自分がナマケモノなだけですが・・・。ちなみにナマケモノは英語でスロース[sloth]というそうです。そこもイベントのタイトルにかかっています。ちなみにグーニーズのスロースも同じスペルみたいですね)。

でも、きっとそんなのも意外と悪くない。

そんなわけで、企画のタイトルを「slowstarter」に決めました。

 

スロースターター、はじまります。
皆さまのご来場、お待ちしております。